
メロンブックス様への委託情報。
海外イベントへの出展(出店)参加は、見学者としてイベントへ行く一般参加とはまた違う楽しさがあります。「クールジャパン」という単語も聞かなくなり、コロナに円安に燃油高…と海外から足が遠のくばかりですが、円安・外貨高を機に海外イベントへの出展を考える方も増えたのではないでしょうか。
そこで皆さま気にされるのが「海外イベントに出展した方がいい人」の条件ですが、特にありません。
出展費を払えること。以上。
「実績が認められないと出展できない」
「招待や勧誘されないと出展できない」
「代理店を通さないと出展できない」
なんてことは基本ありません。
「日本代表として実力を認められないとダメ」
「知名度がないとダメ」
「英語が話せないとダメ」
なんてこともありません。
必要な出展費用をちゃんと払えるかどうかの1点です。
イベントによってはさらに以下の条件をクリアする必要があります。
例えば、イギリスのとあるイベントは、申込者/代表者の住所がイギリスもしくはEU圏内にあり、イギリスでの労働が許可されるビザを所持していないと出展申し込みができません。
この条件は国、イベント、出展内容によって大幅に異なります。
申込者/代表者以外は「申込者/代表者の管理下」という扱いになり何も言われないこともありますし、知名度次第で同じく何も言われないことがあります。(※言われないだけです)
面倒な話になるので、あえてこのサイトでは説明しません。
一方で「出展しない方がいい人」はハッキリしています。誰でも出展はできますが、出展をオススメしない人は存在します。以下の条件に当てはまるようであれば、いったん冷静になって計画を練り直しましょう。理由は各項目で説明します。
「出展」を前に誰もがまず最初に考える事。そしてもっとも多い質問。
それは「海外のオタクイベント/日本文化イベントにお店を出したら儲かるの?」。
スポンサー皆無でやっている個人サイトなのでハッキリ書きます。儲かりません。
したがって出展の第一目的を「儲け」に設定すると、高確率で失敗します。
クールジャパンだ!Kawaii文化だ!海外出稼ぎだ!日本のコンテンツ力は世界一ィィィィーッ!…と、何十年も前から日本国内で言われ続けていますが、海外イベントの日本人出展者数はほぼ変化がありません。
国、会社、スポンサー等から旅費を全額支給してもらえる。電車で移動できるような近隣国から参加している。かかった金額はすべて経費として処理できる。
…という条件ならともかく、日本から海外イベントへ参加した場合、出展にかかる費用……往復フライト代、宿泊費、食費を売り上げから回収し、さらに儲けを出すのは容易ではありません。日本から近いアジア圏のイベントならともかく、遠い欧米のイベントに出展して儲けている日本人は少ないと思っていいでしょう。
もし誰もが確実に儲けられるのであれば、今頃フランスのジャパンエキスポやアメリカのアニメエキスポには日本の企業や個人サークルが何千と軒を並べるような事態になっているはずです。そうなってない時点で察しましょう。
近年の日本をテーマにした海外イベントは、オタクコンテンツとは切っても切れない関係にあります。
「日本文化をテーマにしたイベントというから、もっと静かで文化的なものかと思っていたのにアニメや漫画の展示ばかりでガッカリ…」
という感想を何度も目にしてきました。
「オタクコンテンツには耐性があるが、オタクがたくさんいる空間には耐えられない…」と、イベント1日目でリタイアした出展者もそれなりの数を見てきました。
いわゆる日本のオタク文化・アキバ文化に耐性のない人は、自分にあったイベントを探すか、オタク耐性を身に付けましょう。
初のイベント参加は海外だった!という人もいないこともありませんが、かなりのチャレンジャーと言えます。
海外のイベントに出展参加したくなったら、まずはコミックマーケット(通称:コミケ)やコミックシティ(通称:シティ、赤ブー)といった日本の同人誌即売会に行ってみることをオススメします。
逆に同人誌即売会しか体験したことのない人は、『同人誌即売会』以外のイベントを体験するのもいいかもしれません。
「オタクイベントというからコミケのような同人誌即売会を想像していたら、企業ブースがメインでガッカリ…」ということもあるからです。
出展したい海外イベントを事前に視察に行くことが望ましいのですが、時間も資金も限られている個人の場合、視察をしている余裕はありません。
『思っていたのと違った』案件を回避するためにも、日本国内のイベントでかまいませんので、様々なイベントに参加して、イベント経験値をあげておきましょう。
海外のイベント…特に欧米のイベントはイベント運営団体もイベントスタッフも常にフレキシブル…よく言えば臨機応変、悪く言えばテキトーです。
スタッフによって回答が違うことは当たり前。メールで事前に頼んだ内容と当日の対応が違うことも当たり前。イベント当日朝の交通機関からイベントの中身まで、計画通りに進まないことがほとんどです。
日本のイベントのようなしっかりした運営を求めると「無茶ですがな…」という反応を返されます。
きっちりしてくれないと許せない!というタイプの人はイライラしっぱなしで終わると思われますので、出展を止めましょう。