何を持っていけばいいの?

日本のコミケと同じく、同人誌、ポスター、キーホルダー、アクリルスタンド、手描きイラスト等。自主制作物であれば基本、展示・販売できます。
申込ブースの種類によっては商業流通した商品の販売(転売)も可能です。
イベントによっては二次創作(アニメ・マンガ・ゲームのファンアート)や、自分でゼロから制作していない作品(AIアートを使った物や他の人から預かった物)の販売を禁止していることもあります。

何が売れるの?

アジア圏でオタクイベントといえばメインになるものは同人誌ですが、それ以外の国は同人誌よりもポスター、キーホルダー、アクリルスタンドなど。イラストが大きく印刷されている+部屋に飾れる・身に付けられる物の方が人気です。また、印刷された物よりも直筆の物の方がより高価になります。
ハンドメイドアクセサリー、服、手ぬぐいを販売するブース、似顔絵やコミッションを専門に受け付けるブースもよく見かけます。

同人誌であれば絵がメインになるイラスト集やアダルトマンガが人気。
小説、評論、写真集などは海外では同人誌としてのジャンルが確立されておらず、かなり苦戦します。
(内容が日本語の場合、内容を現地語や英語に翻訳した冊子を付けて対策を取る方もいます。ただし文字情報がメインとなる本はイラストメインの本に比べ、手に取られる機会が少なく、翻訳を付けても需要は低いのが現状です。)

二次創作(ファンアート)の販売はできるの?

イベントによります。自分で描いたものであればディズニーキャラクターであろうとOK(というより問題視されないだけ)なイベントもあれば、二次創作が全商品の半分以下であれば可能なイベントもあります。

18禁(成人向けアダルト作品)の展示・販売はできるの?

イベントによります。

展示・販売できないものはあるの?

あります。以下がその代表例です。

児童ポルノ(ロリショタ)
海外への輸出が禁止されています。二次元であろうと非実在であろうとアウトです。日本では大丈夫だから!見た目が幼いだけで全員成人だから!これは表現の自由だから!という主張があってもアウトです。
未成年キャラクターの性的描写を含む同人誌やグッズを人前に展示・販売できるイベントは海外ではほぼありません。
飲食物、アルコール
どんなイベントでも一番儲かる出展カテゴリー、それが飲食ですが、販売許可を取っていない状態での販売または転売はおすすめしません。
特に現場で調理する「屋台」方式は、現地の衛生法だけでなくイベント会場の利権問題などが関係するため、高額な出店料と厳しい出店条件が設定されている場合があります。集客の見込める大イベントほど海外からやってきた参加者が屋台を出すことは、ほぼ不可能に近い状態です。
※料金を取らない「試飲・試食」、作り方を教える「ワークショップ」、申込代表者および調理人を現地で許可を受けた人にするという形式であれば許可されることもあります。
肌に直接つけるもの
石鹸、香水、化粧品、クリームなど、肌に直接つけるもの。現地での審査、販売許可が必要です。
法律で禁止されたもの、イベントで禁止されてるもの
無理なものは無理。

値段はいくらに設定すればいいの?

まずはイベントを歩いて平均価格を調べましょう。「1商品につき付けられる金額はXXまで」という価格の上限設定のあるイベントもあります。
日本のコミケは参加者の平均年齢が高く、高いものでも売れやすい傾向にありますが、海外のイベントの多くは参加者の多くが若者…高いものはなかなか売れません。

格安海賊版(コピー商品)との値段勝負となってしまうこともあります。「出展費や渡航費の元を取らなきゃ!」と高めの値段にすると、そのまま売れ残ってしまうことも。
ただ、日本の物価は海外に比べかなり安くなってしまったため、日本の値段を現地通貨に置き換え価格設定すると「激安」扱いされることも増えました…。

海外で同人誌や同人グッズの印刷をすることはできるの?

できます。ただし海外に個人向け・小ロットでも受け付けてくれる印刷所は限られています。
ヨーロッパやアメリカでは中国や日本の印刷所にデータを送り、完成品を国際郵便で自宅まで発送してもらう方法が一般的なようです。

イベント会場まで展示物(商品)はどうやって運ぶの?

日本のイベントのような「個人の荷物をイベント当日朝までに会場まで“確実に”送ってくれる宅配サービス」はありません。各自搬入となります。
大規模出展となる企業ならば業者に依頼することも可能ですが、小~中規模出展ならば自分で荷物を運搬し、準備・設営・持ち帰る人がほとんどです。
日本から荷物を送る場合、現地の友人宅や宿泊予定のホテル宛てに一旦荷物を送り、そこから自分で持っていく…という手もありますが、時間も輸送費もかかります。税関で荷物が止められてしまい、イベント開催日まで届かない!トラブルで荷物が行方不明!という話も。

スタッフも用意した!ブースも用意した!釣銭も用意した!でも売るアイテムが1つもない!という泣ける事態に陥る日本の大企業さんも見てきました。どうしても配送を使わなくてはいけない場合、全商品を配送せず、保険としていくつかは手持ち搬入しましょう。

商品はどのくらい持ち込めばいいの?

海外のイベントにおいて、飲食物(特にタコヤキ、ヤキソバ、和菓子、お弁当など、その場で消費できる食料品)は少々高値でも飛ぶように売れますが、個人出展者の商品が飛ぶように売れるイベントはごく一部です。
“海外のコミケ”と言われるようなイベント…特に欧米の大規模イベントですら日本のコミケのように同人誌や手作りグッズが数時間で何百何千と売れるような事態にはなりません。
大量に持ち込めばその分の関税もかかりますので、自分で持ち込める+持ち帰れる範囲の量にしましょう。